バッグの修理、する?しない?修理の値段とバッグの価値

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バッグの修理をする。数年前の筆者にはまず思いつかないような事柄でした。バッグを手元に置く手段としてリペアをする事が選択肢に加わったきっかけは、母親から譲り受けたバッグを修理し使い始めたという内容が書かれた、友人のインスタ記事でした。

それを見てエライなぁなどと浅い感想しか抱いていなかった当時の筆者ですが、その記事が、手入れをしながら長く愛用をする。という考え方を与えてもらった出来事になったのでした。

そういえば、あのバッグどこにしまってあったっけ?

そんな友人のポストを見た数日後、ふと存在を思い出したのが本革の黒いポシェット。親戚のおばさんの形見としていただいたもので、以前よく使っていたお気に入りのバッグでした。ただ、新品だったのは30年以上前。内袋の劣化で繊維がぽろぽろと剥がれ落ち、カバンの中身を汚したり、物を出し入れしている間に手が繊維だらけになることもしばしば。

その劣化による方々の汚れが目立つようになってきた頃、出番も徐々に少なくなり、クローゼットの奥に仕舞込まれてしまっていたのです。

大切だからこそ長く使いたい

そのバッグは大好きだったおばさんが生前愛用していたものであり、筆者もデザインやそのしっとりと使い込まれた革の佇まいを大変気に入っていました。内袋は劣化していますが外観は全く問題ありません。あまりにもボロボロで、外も中も、ストラップももう使えないくらいの形状をしているのであれば話は別です。

しかしバッグとしての機能は保たれているため、手放す事を諦められず、捨てられませんでした。であれば思い立ったが吉日、早速そのバッグを修理に出そうとリサーチを始めたのですが……。

料金表を見てびっくり

例の友人が依頼したお店の修理料金目安の表をまずネットで確認すると、内袋の張替えはなんと「25,000円~」という赤い協調文字。

に、にまんごせんえん…!今まで4ケタの値段の買い物をあまりしたことがない筆者にとって、修理で4桁はかなり高額に感じました。

正直、10,000円いかないくらいで内袋の張替えができるのではないか、等と考えていた為、思わず「え!たかっ!」と声に出してしまった事を覚えています。

この金額なら新しくバッグ買えるんじゃないか、このお金があったら以前から欲しかったあの家電が変えるんじゃないか、と思ったほどです。

修理内容によって様々

もちろん、修理内容によって金額は様々。ファスナーの修理や底や角に開いた穴の修復、持ち手の付け替えなど修理箇所の複雑さや素材によっても変化します。その中でも筆者が依頼したいと思った内袋の張替えはどこの修理業者の料金表を見ても高額な依頼でした。

しかし少し考えてみればそうですよね。場合によってはバッグを解体して、張り直してもう一度バッグに戻す事をしているかもしれない。バッグを1つ作るよりも工程が複雑です。その技術料であることを考慮すれば安い、と考えました。

……しかし25,000円の支払いを考えると高い。

修理するのか、しないのか

店頭へ足を運ぶ気満々でリサーチしていた筆者の足は一気にすくんでしまいました。修理する事はもちろん良いと思います。日本では今や物で溢れかえっている時代です。だからこそ、良いものを長く愛用する、という昭和以前からある日本の風潮が見直されているという動きもあります。

しかし、場合によってはバッグそのものを買い替えてしまう方法も、解決手段としては間違いなく存在します。正直なところ、筆者はかつて、バッグは消耗品だと思っていた時期がありました。そして、それはバッグに限らず時計や服にも当てはまり、安価な製品をこぞって選ぶ傾向がありました。

壊れたら、あるいは使えなくなったら買い替える。新しい物が手に入るかもしれないですが、愛着があった物を手放すのはなかなか切ない気持ちになります。そこでまた友人のポストを思い出し、物を大切にする度合いの差に心を打たれました。

新品には変えられない価値を考える

修理したいそのバッグに対し、自分自身がどれほどの価値を見出しているかによってどうするか決まってくるのではないでしょうか。筆者の場合は形見であるという思い入れがあり、またバッグそのものを気に入っていること。

このバッグに替えられる品を見つけられないという点が修理をしたいと思う要因です。

修理を考えるきっかけは様々だと思いますが、今回の筆者のように新しくバッグを買うことでは解消できない要因がある際は修理を検討する事をおすすめします。

どこで頼むのか

調べたところ、全国展開をしている修理専門のチェーン店があるようです。筆者が持ち込もうとしていたのもそのお店でした。百貨店や大型ショッピングセンターの中に入っている場合が多いようです。更に調べたところそのチェーンは都心に向かえば向かうほど店舗数も多く、筆者が住むような田舎には1店舗あればいい方、といった状況です。

そのチェーン店も全国展開とはいえ、全都道府県への出店はありませんでした。出店数の差については当たり前かもしれませんが、お店が近くにない人は修理を依頼するバッグがあってもすぐに持っていけません。そんな方はオンラインで修理を受け付けている修理屋さんがあるので、そちらを使ってみるのも良いのではないでしょうか。

また、オンラインで修理を受け付けてくれる所も何か所かあるようなので、事例の写真や料金表を見比べて見てください。どんな仕上がりや修復を求めているのか、事前に比較して依頼先を決定すれば、納得のいくバッグの修理の依頼が実現される可能性が高くなります。

手入れをしてこその、物持ちの良さ

さて、今回はバッグの修理費の値段を中心に筆者の体験をお話して参りました。消費がものすごい速さで行われる中で、質の良いもの、昔からあるものに対する注目度が上がってきている感覚があるのは先に述べた通りです。

一時流行った”ママレトロ”という言葉や現在の中古住宅リノベーションブームなど、現代日本の物に対する価値の捉え方の変化がリーマンショック以降じわりじわりと変化してきたと感じます。それはバッグの修理にも言えるのではないでしょうか。

内袋の張替えに25,000円を高いか安いかを決めるのはその修理に直面した人が考えればいい話です。

そして実際に修理するかしないかを決めるのも自由です。

筆者は今回お伝えした体験を経て、いつか修理しようと例のポシェットはまたクローゼットへ仕舞いました。近々、表面のメンテナンスを施す予定です。いつか、「にまんごせんえん」を用意できた時、いつでも修理の依頼ができるように。